缶詰のサイトをやっているのだから、『缶詰』と名のつく本を読みあさってみようと思いました。でも、缶詰とは食べ物のことだけを差すわけではありません。素敵なもの、大事なもの、宝物がぎゅっと詰まったもののことも『缶詰』とも言います。田丸雅智編『ショートショートの缶詰』を読みました。

ショートショートの缶詰

■星新一はもちろん、谷川俊太郎も、江國香織も!
『ショートショートの缶詰』は、ショートショート作家の田丸雅智さんが古典的名作から現代の傑作まで、数あるショートショートの中から選んだ24作の物語が入った一冊です。ショートショートといえば、星新一。でも、絵本作家として有名な谷川俊太郎や、恋愛小説で知られる江國香織(昔すごく好きだった!)などのお話も入っています。

そもそもショートショートとは何なのか。5分程度で読める短い物語。どこか不可思議だったり、奇想天外だったりする物語。さらっと読めながらも、ドキッとしたり、アッと驚かされたりするから、時間が経っても記憶の中に引っかかっていたりするものです。

ショートショートも一冊の本の中でも「これは面白い。これはイマイチ」という当たり外れがあって、外れが多いとガッカリすることもありますが、これは傑作というものが一気にたくさん読めるので、オトク感がありました。

■私のお気に入りは…!
ショートショートの作家によって選び抜かれた24作だけあって、どれも面白い物語ばかり。正直「これはどういうこと? 何を示しているの?」と読み解けない自分に腹が立つものもありましたが、読みごたえはありました。

個人的イチオシは『不滅のコイル』。もしかしたら未来にこんなことが起こるかもしれない。ちょっとワクワクする感がありました。それから、わずか2ページしかない『自転する男』。これはぞっとする感じがいい。『月光浴』は途中から落ちが読めたけれど、これぞショートショートという感じが楽しめました。

■缶詰とは「宝物が詰まったもの」
一冊の本の中に、たくさんの素敵な物語を詰め込んだ。だから、缶詰。言いえて妙な題名だなぁ、と思います。

本も缶詰も、何が入っているのか開けてみるまでのお楽しみ。開けてみてガッカリすることもあるけれど、でも、開けるまでのワクワクや美味しいものに出会えたときの喜びは、どちらも似ているように思います。

■読んだ缶詰本

ショートショートの缶詰 [ 田丸雅智 ]